「崖の館」佐々木丸美 [読書]
年末年始にはじーっくりと、分厚い、重い、ちょっと怖い系の本を読みたくなるんです。
重くなってもすぐに日常に戻らなきゃいけないわけではないから、どっぷりはまれていいのかな。
京極夏彦さんとか、小野不由美さんの「屍鬼」みたいな感じの。
新潟に帰省するし、そうすると寒くて遊びに出る気もしなくなるから。
でも、今年はめぼしい本に出会えなかったんですっ!
図書館への登録が遅くなってしまったことも悔やまれる…。
ネットで予約状況を見ると、狙っていた本は100名以上予約待ち…
どーしよう。
そこで押入れの中から引っ張り出したのが、これ。
ええ、随分古い本です。
手元にある文庫本も茶色っぽく変色してます。
多分、知っている人は少ないと思います。
昔、斉藤由貴さんが「雪の断章」っていう映画やったのをご存知の方なら多いかな…?
その原作者です。
実はこの映画は見てないんですが、斉藤由貴さんすごく好きで、高校生になった頃か、大学入ってからか、原作の「雪の断章」を見つけて読んだんですね。
で、はまった、と。
雪の北海道を舞台に、出生の秘密に縛られた孤児の少女と、年上の理知的な男性との恋、そして少女に受け継がれるという謎の遺産の話。
こう書くと、そりゃあ、夢見がちな頃は夢中になる設定な訳です。
でもね、よく考えると…
そんな境遇の少女が札幌には何人もゴロゴロしてんのかい!とか。
優秀な人材を「少女のお目付け役」なんて仕事に使うのかい!北斗興産!!とか。
まあ、今、思い返してみると「そんなバカな」の連続なんですけど。
当時は夢中で読んでいた訳ですよ。
そんな影響もあって、今月札幌に行った際、単独で雪の北大ツアーを敢行しちゃったんです。
で、なんとなく佐々木丸美さんを思い出して。
でも、「雪の断章」のシリーズは、その後の展開(似た話がズルズル続くし、年代も矛盾あるんじゃない?とか、あれ死んだよね?とか、考え出すとキリがないし、結局遺産てどうなるのさ、っていうところまで本を持ってないし、っていうか完結したんですか?)や、トキさんとの女の闘い疲れそうでパス。
で、選んだのが「崖の館」。
「館」のシリーズは仲良し従兄妹が、様似の崖に建つおばの館に遊びに行く話です。
でも、この館で次々事件が起きる、と。
主人公の末っ子涼子以外は女の子全員死亡ですか?という酷なストーリーは覚えてます。
これも美しく美しく作られた話なので、現実離れしていますが。
まあ、年末年始、現実から逃避するにはいいかなーなんて思ってます。
いやー、懐かしい。
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