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「はるがいったら」飛鳥井千砂 [読書]

確か、何かの書評で褒められていたような気がしたなーと思って手に取りました。

はるがいったら

はるがいったら

  • 作者: 飛鳥井 千砂
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 単行本

完璧主義者の姉・園。
着道楽で、この日にはこういう格好!という確固たる想いにそれもあらわれている。
それが行き過ぎて、他人のファッションチェックが厳しすぎたり。
食生活にもその完璧主義振りがあらわれていて、コンビニ弁当なんてもってのほか。
そんなデパートの総合受付嬢。

病弱な弟・行。
病弱なせいで1年留年しているが、進学校の優等生。
熱くなることなく、何でもそつなくこなしてきた。
そんな高校3年生。

そして、14歳の老犬・ハル。
子供の頃、公園で拾ってきた犬だが、今は介護が必要の寝たきり生活ををしている。
春に拾ったから、ハル。

両親の離婚で、今は離れ離れに暮らす姉弟。
行の入院によって、老犬・ハルは園が1人暮らしする部屋に引き取られる。
行がそれまでしていたように、部屋には尿の吸収シートを敷き、ハルの最期の日々をみる。

この二人を取り巻くのは個性的で人間味あふれる人たち。
ヤンキー崩れの義兄(父の再婚相手の息子)。
姉弟の隣家に育ち、今は婚約者がいるのに園とも付き合う幼馴染。
水曜日に現れるピンクの魔女。
園に執拗な嫌がらせをする同僚。
その嫌がらせの犯人を発見する、園の隣人。
建築を強く志望している、行の同級生。
・・・離婚した両親、父の再婚相手までも、一見こういう人、と思った後に、こういう面もあるんだ、と新たに発見し。
そして、自分もこういう人間のつもりだったけど、人からはこういうふうにも見られてしまうんだ、と。

そして、ハルとの別れ。

そういういろんなことが、でも、マイナスじゃないと思えました。
善意に見せかけた悪意もある、悪意のつもりはないけど人を傷つけたり追い込むこともある。


関係ありませんが。

わたしも園ちゃん同様、香水の香り、苦手です。
雑誌で香水の特集見るたびに、ネットのコラムで「香水は礼儀」みたいな記述を読むたび、わたしは暗澹たる気分になります。
(大げさ?)
本当はその香りの違いに気がついたり、それを「いいね」と褒めてあげられる人になりたいと思ってはいるのですが、いいと思わないといいとは言えない不器用さをこの年になっても引きずってます^^;


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つぐみ

ふらっと久しぶりに訪れてみました。
面白そうな本ですね。また機会があれば読んでみようと思いました。
私も香水の香りが苦手です。
香水に限らずいいと思ったものしか「いいね」と言えない私も不器用な人間です。
by つぐみ (2006-07-23 10:41) 

めいさん

つぐみさん、いらっしゃいませ♪
香水の香り、苦手ですか~。
不器用なのも個性かな?なんて自分では勝手に思っています^^
by めいさん (2006-07-23 21:37) 

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