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「天の前庭」ほしおさなえ [読書]

「ヘビイチゴサナトリウム」に続く、第2作です。
前回もタイトルにそそられたのですが、今回も「お?」と思って手にとってしまいました。
天の前庭

天の前庭

  • 作者: ほしお さなえ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2005/07/08
  • メディア: 単行本

主人公は事故に遭い9年間眠り続け、目覚めたときは記憶をなくしている。
(事故に遭ったときが高校生だったので、どうしても『少女が主人公』って言いたくなるんだけど…)

今回もネット上で展開する世界と、殺人事件。
タイトルは今回もサイト名だった、と。

で、更に今回はパラレルワールドとか、ドッペルゲンガー、タイムスリップ、アカシックレコードとSF的な要素もあり、現実を彷彿とさせるテロ、新興宗教、ドラッグと盛りだくさんな内容。
章の前に差し挟まれた、「崩壊した世界」での登場人物達が謎で、期待させる効果が高かったと思う。

「ヘビイチゴサナトリウム」の時には、主人公だけ蚊帳の外的な印象が強かったけれど、今回は事件の中心に主人公がいた気がします。
そそられる事象を連発している印象が強いですが、だから楽しめるというか、そんな感じでした。