「なんくるない」よしもとばなな

沖縄に癒される人を描いた短編4話です。
よしもとばななさん自身が観光客だから、ということですべて観光客の目線です。

「足てびち」は、カップルの、素敵な時間の過ごし方、それを解放してくれる沖縄！って気がしました。
4話中、表題の「なんくるない」については自分の中で難しい位置にいます。
前半のメイン・書店でのエピソードはちょっと極端だけど、でも、前夫がピンキーちゃんを評して言った「傲慢」という言葉がわたしにはわかる気がする。
わたしは、東京で、お金を稼ぐために懸命に働いている側の人間だから。
大半の人はそうやって生きているのに。
（店員さんの態度はひどくて、何故そんな行動に出てしまうの!?って思うけれど）
沖縄に行ってからは美味しそうな食事や、周囲の人の温かさで、ピンキーちゃん自身がくつろげてきたのが伝わってこっちまで楽しい気分になれました。
あの、「青い鳥」というお店が本当にあったら行ってみたいなぁ、とか。
がじゅまるってすてきだなぁ、とか。
もずくのパスタって本当に美味なのかなぁ、とか
でも、最後の夢に出てきた異国の感じがする祠の象徴するものの、その描き方にまたまたへこみました。

とかなんとかいろいろ思うことはありますが、沖縄好きにはたまらない場面がいくつもちりばめられていました。
海と空の色とか、市場の活気とか。
わたしもまた沖縄に癒されに行きたくなってしまった！！