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「ひゃくはち」早見和真 [読書]

これもスポ魂小説だと思っていいのだろうか。

ひゃくはち

ひゃくはち

  • 作者: 早見 和真
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/06/26
  • メディア: 単行本


高校球児だった雅人。
つきあった彼女が、実は高校時代に会ったことがある子だと聞かれて。。。
どこで会ったんだっけ!?と悩む現在と、ただがむしゃらに日々を生きてた高校球児時代を行ったり来たりで話は進む。

人の煩悩の数、108。
その数と、野球のボールの縫い目が同じなんて、本当???
で、世間で思う「健全の鑑」みたいな高校球児にだって、本当にいろんなことがある。

そう考えると、思い描く高校球児はありえない。
「そんな高校生、いないだろ、高野連」と、普通に思う。
合コンだってするし、合コン行けばお酒も飲むし、隠れてタバコをすったりする。
だけど、その姿を高校球児とイコールで結ぶのには、どうしても違和感を覚えてしまう。
高野連だけでなく、そう思ってしまうのが大多数で、それは多分、抗えない事実。

そんな、高校の野球部の、しかも最激戦区・神奈川のかなり有力な高校の、野球部員は寮生活をするような、そんな高校生達。
全員がベンチに入れるわけではない。
その努力や、夢をかけていた部分と、息を抜いていた部分と。

でも、きっと譲れない一線があって。
それは、それまで何より野球が好きで、甲子園というものに憧れて、それを目指すことを至上としてきていたとしても、それでも譲れないもので。

最近、「がんばって」という言葉を、どんな場面でも使わないようにしている。
でも、この本に出てくる父の手紙を読んで思った。
がんばって、と言った相手が帰ってくる場所を責任もって構えられる覚悟がある人は、「がんばって」という資格があるのではないか、と。

わたしも現役時代、高校野球の夢を見た一人なので。
キレイなことだけではないから、だけど、それでも追ってしまうのが甲子園だったから。
これでも、いいのだと。
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