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「学校のセンセイ」飛鳥井千砂 [読書]

センセイだって、いろいろある。

学校のセンセイ

学校のセンセイ

  • 作者: 飛鳥井 千砂
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2007/06
  • メディア: 単行本

とくにやりたいことがなく、気がつけば先生になっていた。
生徒は可愛げがないし、同僚とのつきあいも面倒だ・・・

そんな桐原が、地元・埼玉を離れて、塾講師から名古屋の中堅の私立高校の教師になった。

先生は、生徒を好き嫌いで見ちゃいけない。
先生は、生徒に対し大人の対応をとらなくちゃいけない。
先生は、生徒に対して使う言葉を選ばなくちゃいけない。
先生は、生徒の前で煙草を吸うのもよろしくない。
・・・などなど。

課せられた枠は多い商売だと、再認識した。
そんな枠もうまく装っている、それが桐原だ。
だってそれが課せられた枠なら、それをうまく潜っていく方が確実に楽だから。
そんな教員生活が2年目を向かえるころ、バッチリ60年代のファッションで決めて、周囲から浮いた格好をした小枝と出会う。

高校生はいいな。
飽きたから、考え方が変わったから・・・そんな感じで、自分を切り替えることができる。
社会人も何年目かになってくると、そこまで作った自分を変えるのは難しい。

自分でも意識していないうちにいろんなことを上目線で眺めていた桐原も、この面倒くさいことだらけの日常で、どんな方向に行くのか。
人とちゃんと向き合うことはキツイけれど。

ヨソモノである桐原を際立たせるのに、「名古屋」というのはいい味出てるなぁと思った。
程よく都市だけど地方感がある、というか。
食に代表される独特の文化だとか。
名駅のナナちゃんって何だろう・・・シロノワールって・・・???
(この「名駅」っていう言い方に、もう名古屋を感じてしまう。。。^^)



わたしのキーワードも『面倒くさい』か『面倒くさくない』か、です。
仕事をする上でも、面倒なことを回避するための根回し・努力・愛想は惜しまない人です。
そのほうが楽で、スムーズに話が進むし。
でも、ちょっと考えてしまいました。
うん。
本質に向き合ってはいないんですよね、きっと。


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コメント 2

藍色

はじめまして。
こちらの記事にトラバさせていただきました。
主人公、桐原の自分への冷静なツッコミ、いっぱい笑えました。
舞台の名古屋も効果的でしたね。
名古屋のこと、よく知らないのでナナちゃんって?シロノワールって?
謎だらけです(笑)。

コメントやトラバ返しなどいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
by 藍色 (2007-08-21 12:52) 

めいさん

藍色さん
コメント&TBありがとうございますっ
数々の自分への冷静なツッコミ、それと周囲の人を観察・分析していることろ、テンポよくってスイスイ読めちゃいましたよね~

飛鳥井さんの本はまだ2冊しか読んでない(出てない?)のですが、次を楽しみにしています^^
by めいさん (2007-08-21 21:29) 

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